腸の健康は全身の健康と関連がある?
胃痛、胃酸過多、便秘や下痢、腹部膨満感など経験したことはありませんか?
これらはの症状はあらゆる年齢層に見られるもので、軽く思われがちですが、長期的には私たちの体に深刻な打撃を与える可能性があります。
重要なことはそれらが炎症によるものだということです。
炎症とは、体内に侵入した病原体などから体を守る免疫反応によって起こる症状です。
リーキーガット(腸の内膜の浸透性が高くなり、未消化物が腸から血流に入る腸疾患)も炎症から始まり、さらに免疫系から自己免疫疾患を引き起こす可能性があります。
炎症には急性炎症と慢性炎症の2種類があって、急性炎症は感染症を取り除くことや傷を癒すことなどに役立ちます。
ところが、体のバランスが崩れると炎症を永続的に活性化する可能性があります。
この永続的な慢性炎症は、急性炎症のように体の損傷を治癒しません。
慢性炎症は、免疫系が慢性的な活性化の状態に入り体の組織に損傷を与える可能性があります。
脳内で起こると認知機能や気分の問題を引き起こす神経炎症が生じ、血管系に起こると動脈の内皮細胞を傷つけるなど、体のあらゆる場所でのトラブルに関与することがあります。
慢性炎症は、心臓病、糖尿病、がんを含むほとんどの病気の根源と考えられています。
では腸疾患(慢性炎症)を起こす原因を見ていきましょう。
食事に加工品が多い、動物性食品の摂取が多い、抗生物質などの医薬品の過剰投与、睡眠不足、過度のストレス(迷走神経の混乱、活性酸素、フリーラジカルの発生などを引き起こす)、ウイルスなどの病原体、重金属、農薬など(消化を妨げる)他にも数多くの原因が考えられます。
これらの中には私たち個人の努力ではどうしようもないこもありますが、私たちができることがあります。
それは、毎日の食事内容の見直しです。
腸のトラブル改善に試してほしいこと
- 食べすぎを避ける
- 油性食品や揚げ物の摂取を止めるか、最小限にする(加工食品に多く含まれる)
- 塩や砂糖の摂取を最小限にする。
- 消化液が希釈されるのを防ぐため、食事と一緒に水を飲まない
- 肉の摂取を最小限にする。(動物性食品は炎症を促進する傾向がある)
- アーティーチョーク、タンポポ、ミントなどのハーブティーを飲む
- ルッコラ、ゴーヤ、ブロッコリーレイブ(苦みのある菜の花のような植物)などの苦い食べ物は、栄養素をより効率的に消化・吸収するのに役立つ。
- 食物繊維が豊富に含まれる植物性食品(野菜・果物、豆類、全粒穀物)を食べる。
- 小麦やグルテンに腸が敏感に反応する場合もあるので、パンなど小麦食品を最小限にする
- 乳製品を控える。(乳児期には乳糖を消化する酵素を持っているが、離乳後はほとんどの人がそれを失う)
もし、腸内環境がかなり悪く、植物性食品がより症状を引き起こすと感じる場合は生で食べるのではなく、十分に加熱してゆっくり噛んで食べてみてください。
腸内細菌叢が整ってくれば、症状は治まってくるでしょう。
また下痢などの急性の症状がある時は、1日何も食べないで休養すると治りが早くなります。
ただし、お白湯などの水分はしっかりとってください。
基本的に植物性の食事は炎症を抑える作用があります。
食物繊維は消化が悪いのでは?と思われるかもしれませんが、研究では、健康な腸のためには食物繊維が必要なことが示されています。
でも食習慣を変えることは難しいですか?
体に嬉しい変化を感じたらどうでしょう!?
きっと食を見直すことがどんどん楽しくなりますよ!
今日は、胃腸が疲れている時のレシピ「甘い野菜の雑穀おかゆ」をご紹介します。
玄米は体のトラブルがない時は良いのですが、実は消化が難しい食材です。
雑穀(アワ、キビ)やオートミールは消化が容易いのでお勧めです。
この他にも、あなたの体が喜ぶレシピを考えてみませんか?